息子がグレーゾーンないし軽度の発達障害であることがわかり、専門医から「彼の自己肯定感が上がるような接し方をしてほしい」と指導されました。自己肯定感こそが困った行動を抑止する最大の方法なのだそうです。医師から叱ることを減らしてほしいといわれ、ただでさえ問題行動ばかりしているのにどう接したらいいのか途方に暮れました。
叱るのはNG
以前のブログでも書きましたが、厳しく躾けようと躍起になった時期がありました。というより、3歳から5歳までそういう接し方をしてきて、それが完全な誤りだったといま後悔しています。なので、最初に書かせていただきます。「叱るのはNG」です!
子どもは叱られると萎縮してしまい、日頃から失敗が多い発達障害の子ほど自己肯定感がぐんぐん下がっていきます。自己肯定感が下がると、ますます大人の言うことを聞かなくなります。自分の言動に自信がもてなくなり負のスパイラルに陥ってしまうからです。
- 怒られたことで言動に自信がもてなくなる
- チャレンジ意欲が減退する
- 自信のなさがキレやすさにつながっていく
ですから、発達障害児の支援をしている専門の方はみなさん、絶対に叱りません。物を壊そうが暴れようが、絶対に叱らず、ひたすら子供の声に耳を傾け優しく諭し、子供自らが自分で反省の弁を口にするような流れへ持っていきます。すごい!そのプロセスたるや私のような素人が真似しようと思ってできる芸当ではありません。
では、私たち普通の親はどう接すれば1番良いのでしょうか?
子供を叱りそうになったら
5秒間、ぐっと耐えてください。
よく言われることですが、その場から移動する、いったん忘れるなどすると、怒りの感情は静まっていきます。強制的に脳を切替える方法が5秒間だまってから深呼吸する方法です。冷静な思考力が戻ってきて
「どうして子供はこういうことをしたのか」
子供の気もちを想像する余裕が生まれます。なので、5秒間だまって深呼吸をしてから子供と目線を合わせて聞いてみて下さい。
「どうしてこんなことしたの?」
「どうしていま暴れているの(大声をだしているの)」
子どもがワケを話したら意味不明でもまずは共感してあげてください。
「そうだったんだ」
「そういうことあるよね」
すると、少し子どもの様子が落ち着いてくるのでそこから諭し開始です。
「でも、それやったら周りの人はどう思う?」
「自分だったらどう感じる?」
子どもも冷静になると反省します。自分から本来どうすべきかを話してくれます。それが間違っていても一度聞いた上で、少しずつ軌道修正してあげてください。
あと、無言で背中から抱きしめるのも効果ありです。
上手くいかなかったらそれでもいい
叱らず諭す方法を書きましたが、実際には上手くいかないことも多いです。
たとえば、駅や街中、お店の中、そういう静かでいて欲しい場所ほど子どもにとっては居心地が悪いのか、いきなり不機嫌になって親が宥めているうちに癇癪を起こすこともあります。我が家なんてそんなのしょっちゅうですよ!
こちらは着飾っていて良い子にしていて欲しいのに何で、、、と焦燥感と遣瀬なさが募り、親が先に爆発することもしばしばです。人前で「いい加減にしなさい!」なんて大声をだしてしまい、悲しい気持ちで帰路につく。よくあります。
後悔しますよね?泣きたい気分になりますよね。でも、時を巻き戻す方法はありません。それなら肩の力を抜いて「今日は仕方ない。明日はもう少しだけマシな親になろう」と思いましょう。
少しずつステップアップすればいいや、くらいに思えれば子供と向き合いやすくなります。自分を責めて落ち込むと母親の不機嫌が家中に滲んで子どもにもよくありません。
私もかつては全身から不機嫌を漂わせて何日も過ごすことがありましたが、いいこと一つもありませんでした。でも、無理にでも上機嫌のふりをしたら子どもなぜか言うことをきいてくれたり少しずつマシになってきました。
頑張りましょう。