発達障害やグレーゾーンのお子さんを少しでも良くしようと思ったらまずは、叱るのをやめましょう。そして、「誉める」ことです。誉めて誉めまくって片付けられない・忘れ物をする・物をなくす・宿題をやらないなどの欠点に目を瞑る。これだけです。とはいえ、実行するのは難しい、、、この記事で具体的な取り組み方と効果をお伝えできればと思います。
なんで誉めるのか
子供は、自己肯定感が低いと言うことを聞いてくれないそうです。特に、発達障害やグレーゾーンの子は失敗や叱られることが他の子より多くて自己肯定感が下がりやすいんです。自己肯定感はすべての感情の土台になるらしく、ここがしっかりしている人は少しの失敗や批判に揺るがず、自暴自棄にならず落ち着いて行動できるそうです。人によってその振れ幅は違うと思いますが、発達障害やグレーゾーンの子はこの土台が弱いのかなと思います。
では、自己肯定感を上げるにはどうしたらいいかと言うと、簡単。誉めればいいんです。自己肯定感というのは自分をありのままでいいと思える心理で、この土台が安心感・挑戦意欲・落ち着きにもつながります。つまり、誉められる回数が多い子ほど、間違えを素直に受け入れられたり(=注意されても逆ギレしない)、新しいことに意欲的に取り組めたりするのだそうです。
叱りまくっていた私が叱るのをやめたら。。。
息子の保育園時代、私は小言ばかりいってるダメ母親でした。叱れば叱るほど息子は言うことを聞かなくなる、園での問題行動も多くなるという悪循環。でも、「叱るのは親の義務」だと思っていました。子供が社会的にマズイことをしていたり先生の指示を無視していたら、親として正してあげなくちゃいけないと思っていたんだです。まずこの上から目線の考え方が間違い。注意するとしても、その方法をちょっと工夫する必要があったんです。
子供とて1人の人間、親の所有物ではありません。対等な目線でなぜ今の行動がいけないのかを冷静に説明し、すべき行動について伝える、なんなら子自身に考えさせて理解してもらうのがあるべき像です。これって、大人に接する時は誰でもしていることですよね?パートナーとかお客様とか。同じように子供にも接する必要があるんだなと最近わかってきました。
驚くことに、私が叱ることを減らしてできるだけ誉めるようにしていたら、息子は穏やかに過ごす時間が増えてきました。2024年7月〜8月にかけて毎日のように学校&家で暴れていた暴君はどこへやら、今では家で物を投げたり壊したりすることもありません。最近では自主的に食事の手伝いをしてくれています。投薬の効果もあるのですが、たった数ヶ月の取り組みで見違えるくらいの成果が出たんです。
叱らないようになったきっかけ
では、どうして私が叱るのをやめて誉めるようになったのか?それは息子の投薬開始時に医師と交わしたこんなやりとりです。
担当医から「薬を飲ませても自己肯定感が底をついたら効果が半減します。だから叱らないで褒めてあげてください」と言われました。けれど、絶望していた当時の私は「無理です、この子には1つも良いところがありません」と返しました。すると医師は、「じゃあせめて叱るのやめて。それくらい頑張ろうね、お母さん」と。
私は黙り込むしかありませんでした。誉めることができないなら、せめて叱るのをやめるしか息子を救う方法がないことに気づいたからです。
叱らないママになる
でも、今まで叱るべきだと思っていたことを叱らないようするのは難しいですよ。私も叱らずどう子供を導けばいいのか悩み続けました。悩んで試行錯誤した末に辿り着いたのが、以下の方法です。
- 叱りたくなったら深呼吸3回
- できるだけ優しい穏やかな声で子供に話しかける
- 小学生なら、子供自身に「自分の行動の何がいけなかったか」「どうすべきだったか」を考えさせる
- 5歳以下の幼児なら、抱きしめて「ママは次から**くんにこうして欲しいな」と伝えるだけでOK
不思議なことに、優しい声で穏やかに話していると叱りたい気持ちが収まってきて、「なぜ自分はこの子を叱ろうとしていたんだろう、彼の行動は本質的に何がいけないの?」と、親自身も冷静に思考できるようになります。そうすると、子供の心の柔らかな部分にスッと入り込むような言葉が出てきます(失敗するときもあります)。
1週間だけ試してみてください。叱ったり怒鳴ったりしても自分を責めず、明日マシになればいいやと及第点を低めに設定するのがコツです!私も3歩進んで2歩下がる状態を繰り返しながら少しずつ前進しているつもりです。でも、今まで叱りまくって子供をダメにしていた私からすれば大進歩です!
誉めるのは、もっと簡単
あとは誉めたら完璧です!実は、誉めるのは叱らないよりも簡単です。
- 「おっ、それいいねえ」→息子が何か見せに来た時。謎の物体でも誉める
- 「すご〜い、今までそれ出しっぱなしだったのに、今日は元に戻せたね」→ハサミを片付けたとき
- 「いつの間にか1人で着替えられるようになって感心だよ。靴下だけ履かせてあげるね」→朝の着替えるとき。着替えてなくても先出しで誉めておく
- 「最近**ちゃんいい子で言うこと聞いてくれて嬉しいなあ。ママ大助かりだよ」→夕飯の買い出しに付き合ってくれた時
最初は照れ臭かったですよ。私は元々、子供嫌いで、幼児期の息子に対しても「だからなに?」というようなドライな接し方でしたから。私がひどい母親だったから息子の情緒面に問題が起きたんでしょうね。だから、ベタ誉めしたり、甲高い声で「**ちゃん可愛い〜、大好き〜」なんて言うのは、抵抗がありました。でも、腹を括って繰り返していると板についてくるんですよ、これが。初めのうちは私が大袈裟な仕草で「えらいね〜」なんて言うと息子も怪訝な表情で「嘘くさ」とか言っていたのですが、だんだん自然な声音で誉めたりじゃれたりできるようになりました。そうなると子供の方も、自然に笑顔で受け入れてくれるんですよね。今では毎晩寝る前と朝起こす時、頬擦りしながら「かわいいね〜大好き〜」ってやっています。
少しでも素敵な明日が訪れることを願っています!